本スタジアムは、最高の観戦環境の創出、周辺環境への影響の最少化、ライフサイクルコスト低減を実現する「みんなの笑顔がきらめくコンパクトスタジアム」をコンセプトに計画された。敷地形状に整合させ四隅を大きく切り取った八角形のスタンド形状によって、効率的に観客席数を確保するコンパクトなスタジアムとしている。
全ての観客席を覆う屋根は、スタンド先端からさらに 2ｍ突き出すことで雨天時でも快適な観戦環境とし、高さを抑えた屋根の多面体の構成や台形のシルエットは、亀岡盆地の山並み風景との調和を図っている。

本プロジェクトでは設計から現場での内装プレゼンテーションに至るまで、一貫したBIM設計手法を導入している。計画当初から意匠設計者はBIMでの設計に取り組み、そのモデルをもとに構造設計者が構造フレームを設計し、計算結果から生成されたモデルを重ね合わせて統合モデルを構築している。また、クラウド上でモデルの共有を図ることで、チームや外部協力者との瞬時の情報共有を可能とした。さらに、初期モデルを用いて、様々な環境シミュレーションにも取り組んでおり、現地ではその一端をご紹介したい。