ごあいさつ
建築を通じて社会に貢献する
「価値あるプラットフォーム」へ
日本建築協会は、1917年(大正6年)、関西建築界の草分けのひとり片岡安工学博士の主唱のもと、武田五一ら関西の建築家によって「関西建築協会」として創立されました。1919年「日本建築協会」に改称、1926年建築関係として日本で最初の公益法人としての認可、2013年には一般社団法人への移行が認可され、今年で107年目となる歴史と伝統のある団体です。建築設計事務所、建設業をはじめ建築材料、建築設備、機器メーカー、官公庁・教育機関等建築関係の各分野から参加する幅広い会員からなり、創立以来「建築を通じて広く社会に貢献する」ことを目的として、月刊の協会誌「建築と社会」をはじめとする出版物の発行や見学会、講演会、講習会など多彩な事業を展開しています。
さて、我々を取り巻く環境はひと時も留まることなく変化しています。特に、生成AI技術の進歩はめざましく、日常の様々な場面においてAIの活用が図られ、コロナ前には想像できなかった、急速な変革が進んでいます。今年の当協会の活動のテーマは「トランスフォーメーション」ですが、「協会としての望ましい姿」「会員のための協会」を目指して、様々な活動を行っています。
多様な課題が複雑に絡み合う混沌とした時代であるからこそ、多角的な情報収集、リアルな体験、他者との交流を通じて得た学びなどにより、ものごとを多面的な視点で捉えることが求められます。当協会の特徴のひとつは、様々な領域に属する会員の多様性にあり、個々人の多面的な活動のプラットフォームとなることが当協会の存在意義であると認識しており、会員同士の交流の促進と、自己研鑽の機会の提供を図っていきます。
協会誌「建築と社会」をはじめ、ホームページの刷新やSNSなどにより、より多くの方々に当協会を知っていただく努力を重ね、開かれた協会を目指します。一般の方々を含めたより幅広い層の入会を促すとともに、ガイダンス・青年技術者交流会・見学会や講習会などの参加型のイベントの内容を充実させ、会員にとってより魅力的な団体にしていきたいと考えています。
現在のOMMビルに協会本部が移転して20年余り経ちますが、今年度は、若手会員からなるU-35委員会の協力のもと、協会本部のワークプレイスを、会員のための活動拠点、サロンの場とするべく、年度内を目途に、リニューアルすることを予定しています。
協会は皆さまのためにあります。より魅力的に、そして活き活きと活動できる場とするために、京都、東海、中国の各支部とも緊密に連携し、今後は首都圏にも活動の場を広げることも念頭に、より一体的な運営に努めてまいります。引き続き皆さまのご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。