■酒井一光氏講演会
タイトル：「日本建築協会の活動を通してみた近代大阪の都市発展と郷土建築」

大正14年（1925）、大阪市は第二次市域拡張により人口・面積ともに日本第一の都市となり「大大阪」と呼ばれる躍進期を迎えた。その発展を支えたのは、都市計画法や市街地建築物法などの法整備、鉄筋コンクリート造による建築の高層化・不燃化などであった。これらには、大正6年に創立された関西建築協会（現・日本建築協会）会員であった都市計画や建築の専門家が大きく貢献した。
しかし、都市発展の陰で、多くの古い建築や町並みが消滅しつつあった。こうした失われ往く江戸時代以来の町家や農家、明治初期の洋風建築を「郷土建築」と呼び、それらを記録し、保存を呼びかける動きが、本間乙彦らを中心に会誌『建築と社会』でみられた。普段、新しい建築の設計・施工等に関わる人びとが原稿を寄せ、ときに「郷土」に造詣の深い専門家らを招いて座談会を開催するなど、他分野に先駆けた活動を展開した。
本講演では、『建築と社会』を舞台に展開した「郷土建築」への関心を、大阪歴史博物館で開催する特集展示「郷土建築へのまなざしと日本建築協会」にあわせて紹介する。

■会員交流懇親会

●第1部
第15回読者と選ぶ「建築と社会」賞と第63回青年技術者の表彰式
●第2部
会員交流懇親会
会員相互の情報交換、交流、親交を深めるため会員交流懇親会を開催します。